こんにちは、すめらぎです。
突然ですが、「Domb Low」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
「Dumb Law」とは、現代の基準では無意味または役に立たないと見なされる法律を指します。これらの法律は、多くの場合、かつては特定の状況や社会的な背景に基づいて有効であったものの、現在では時代遅れとなり、その存在意義が薄れているものが多いです。
例えば、いくつかのアメリカの州法を見てみましょう。
法律: 運転中に目隠しをすることは禁止されています。
条文: "It is illegal for a driver to be blindfolded while operating a vehicle."
法律: 運転手が自分でガソリンを入れることが禁止されています。
条文: "It is illegal for drivers to pump their gas in the state of Oregon."
カンザス州
法律: 日曜日の特定の時間帯にクラムチャウダーを食べることが違法です。
条文: "It is illegal to eat clam chowder on Sundays between 11:50 A.M. and 12:48 P.M."
法律: フライドチキンを手で食べる以外の方法で食べることは違法です。
条文: "It is illegal to eat fried chicken in any other way than with your hands."
などです。
何故このような法律が制定されるのかというと、日本と諸外国では法律の定められ方に違いがある場合があります。
アメリカやイギリス等は判例法(Common Law)を重要な法源の一つとしています。判例法とは、裁判所の判決を通じて形成される法のことを指します。これは以下のように機能します。
判例法の概要
判決の先例性:
裁判所の判決は、将来の同様のケースで参照される「先例」となります。
特に高等裁判所(例:連邦最高裁判所、連邦控訴裁判所、州最高裁判所)の判決は、下級裁判所に対して拘束力を持つことが多いです。
判例の継続性と変化:
判例法は継続的に適用され、法の安定性と予測可能性を提供します。
しかし、社会の変化や新たな事実に応じて、裁判所は過去の判例を変更したり、新たな法理を発展させることもあります。
スタレ・デシシス:
「Stare Decisis」という原則が重要で、これは「前の判決に従う」という意味です。
裁判所は、既存の判例に従うことを基本とし、一貫した法の適用を図ります。
判例法の具体的な適用
連邦法と州法:
アメリカの法体系には、連邦法と州法があり、それぞれ独自の判例法が発展しています。
連邦最高裁判所の判決は、連邦法に関する全ての下級裁判所を拘束しますが、州法に関する判決は各州の最高裁判所の判決に従います。
分野ごとの判例法:
刑法、契約法、不法行為法などの各分野で、判例法は詳細なルールと原則を確立しています。
特に契約法や不法行為法は、判例法に大きく依存しています。
日本との比較
日本の法体系:
日本は大陸法系(Civil Law)の国であり、法典や成文法が主な法源です。
判例も法解釈の参考にはなりますが、アメリカほどの拘束力は持ちません。
最高裁判所の判例は他の裁判所に影響を与えることが多いですが、法律そのものを変える力は限定的です。
結論
アメリカの判例法は法体系の中核を成しており、裁判所の判決を通じて法が形成され、発展していきます。これは、法律が固定されたものではなく、柔軟に対応できるようにするための重要なメカニズムです。日本のような大陸法系の国とは異なり、アメリカでは判例が法源として非常に重要な役割を果たしています。そのぶん、法の更新遅れが発生してしまうことがあるんですね。
一方で、ネットによくある「奇妙すぎる法律」や「おかしな法律」と言った枕詞のサイトに書かれている法律は意訳の間違いであることが大半です。厳密には各国の法律を一つ一つ和訳していくしかないのですが、やったとて得られる知識が全く現実の役に立たないのがまたなんとも言えないところ、、、
でもこの記事を最後まで読んだ諸兄なら検索してみてはいかがでしょうか🔍
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